トッププロのパドリング(ケリー・スレーター編)

パドリングは、陸上スポーツで言うところのランニングぐらい大切なものだ。漕ぐ力を効率的に板の推進力に変えることが重要だし、無駄に疲れないよう筋肉を使う必要がある。そのためには正しいパドリングのフォームを習得する必要がある。

今回は11×ワールドチャンピオン、ケリー・スレーターのパドリングを徹底解析した動画を見つけたので、紹介したい。

いわずもがなケリーは世界最高のサーファーの一人だが、彼のパドリングと他のサーファーのパドリングを徹底的に比較し、効率的なパドリングをするために重要なポイントを3つ挙げている。

ポイント①:パドリング中は頭を左右にぶらさない

1つ目のポイントは、パドリング中に頭をブラさないこと。動画を見るとよく分かるが、ケリーの頭はパドル中でもほとんどブレていない。

パドリング中に頭がブレると、それに対応して体の様々な部分がブレる。例えば、右側に頭がブレると、バランスを取るために自然と体のどこかが左側に動く。左側に頭がブレると、体が右側に動く。

こうなると、ボードの軸全体も左右にブレてしまうことになるので、水中での抵抗が増してしまい、推進力がダウンしてしまう結果となる。

[box]メモ:パドリング中は頭の位置を固定するべし[/box]

ポイント②:手の平を水に入れる直前は肘を高くする

2つ目のポイントは、水の中で無駄な抵抗をうけることなく効率的に漕いで推進力を得るためのコツだ。それは手を水に入れるときに肘を高くすること。一見なんでもないようなことだが、効率的なパドリングのために重要なポイントである。

肘を高くすることによって、水中に手をいれたときも肘が高い状態になるので、漕ぐストロークの開始時点から手のひらが水中深くに入るので、より大きな表面積で漕ぐことが可能となり、強い推進力が得られるという理屈だ。

逆に手を入水する直前に肘が低いと、漕ぐための表面積が小さくなり、ストロークの前半で多くの水を掴むことができない。

この動画では、一般サーファーがパドリングするときにできる簡単な練習方法も紹介している。動画中ではオーバーバレル練習と呼んでいるが、手を前に出したときに、倒した樽があるようなイメージで、その樽の上に腕を置くような形で手を出す練習だ。


これによって、手を水に入れるときのフォームが大幅に改善され、効率的なパドルができるようになる。

[box]メモ:手の平を水に入れる直前は肘を高くするべし[/box]
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ポイント③:ストリンガーを軸にして、レールからレールにわずかにローリングするべし

3つ目のポイントは、ストリンガー(サーフボードの芯材。ここでは、ボードの中央に1本ストリンガーがある一般的なタイプで考える)を軸に、レールからレールにローリングを加えることだ。

ローリングとは、水泳をやっていた人はピンとくると思うが、体を左右に回転させることだ。以下の動画でクロールのローリングを行っているので、参考にされたい。

サーフィンのパドリングにおいてもこれは有効で、上記のケリーのパドリング動画では3つのメリットがあると解説されている。

1:漕ぎ切って腕を前に出そうとするときに、手ではなく肘からリードすることができる(上記のポイント②をやりやすくなる)

2:手を前に出す際に、水面で手を引きずってしまうことを防ぐ

3:大胸筋や広背筋を有効に使うことができるので、漕ぐときのストロークの力が高まる

ローリングのやり方は、肩を主動にする方法と、尻を主動にする方法の2つがある。肩もしくは尻の体幹を意識して、そこを起点にレールをわずかに傾けるイメージだ。

大胆にローリングを加える必要はなく、ポイント①の「頭をブラさないこと」をしっかり意識しつつ、サーフボードを僅かにローリングさせながらパドリングするのがコツだ。

[box]メモ:わずかにローリングを加えるべし[/box]

まとめ

サーファーにとって不可欠なパドリング。サーフィン好きの人はトッププロのパドリングを動画などで見る機会も多いと思うが、お手本となるフォームや理論を知っておくと、自分で練習するときにも習得しやすいと思う。

繰り返しとなるが、①パドリング中は頭を左右にぶらさない、②手の平を水に入れる直前は肘を高くするべし、③ストリンガーを軸にして、レールからレールにわずかにローリングするべし

上記に納得いただけたら、実際に海でも練習していただけると幸いである。