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【サーフィン上達】ボトムターンのやり方をトッププロが解説

テクニック

ボトムターンは、ほぼ全ての技の起点となる基本テクニックである。要はボトムに降りてターンをするだけだが、ターンの深さやタイミング・スピード・角度によって、その後に繰り出す技の完成度が大きく変わる。ボトムターンが一番難しいと言うプロもいるほど奥が深いが、そのやり方を、元WCT選手のTom Whitakerが解説しているので参考にしていただきたい。

Tom Whitaker(トム・ウィテカー)プロフィール:
1979年シドニー生まれ。ASP World Qualifying Series(WQS)を3年間回ったのち、2003年にワールドツアー(WCT)に入る。主なWCT戦歴は、2004年:ブラジルSanta Catarina Proで2位、2005年:日本Quiksilver Proで3位、2009年:タヒチBillabong Pro Teahupooで5位など。どんなコンディションでも正確にライディングするのが特徴で、現在はゴールドコーストでサーフィンのコーチングを行っている。

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ボトムターンの基礎

Tom:「観ている周りのサーファーに強い印象を与える大きなトップアクションをするためには、ボトムターンが超重要だよ。ボトムターンをする際は、全体重をかけてレールをできるだけ水中に沈めるようにすることだね(動画の0:56あたり)。」

サーフボードのレールを水中に深く入れることで、板が水中から受ける反発力が強まるため、グイッと加速させることができる。ただし、スピードが無い状態で無理やりレールを入れると失速するので注意が必要である。きちんとボトムターンができているサーファーを海で見ていると、観る側の角度によっては、ボトムターンのタイミングでサーファーが波に完全に隠れるかたちとなり、その後のトップアクション時にスプレーを飛ばしながら現れるように見えるはずだ。

Tom:「ボトムターンはクレイジーな技というわけじゃないので、観ている側はその重要さにあまり気づかないかもしれないけど、その後に仕掛けるターンをセットアップするという意味で非常に重要だよ。」

「フロントサイドの波でボトムターンをする時は、つま先側のレールが深く沈むように足に力を入れてボードをしっかりと傾けよう。ボトムターンの後半ではテールにかけていた圧を解放して(動画の1:49あたり)、そのままトップのアクションにつなげていくのさ。」

バックサイドのボトムターンの場合は、かかと側のレールが沈むように圧をかけること。なお、ボトムターン時のレールの入れ方についてはフィーリングの要素が強いため、文章で説明するのは難しいが、世界一のフリーサーファーと言われているデーン・レイノルズはボトムターンの習得について以下のようにコメントしている。

デーン:「(ボトムターンを習得するには)注意深くトライしてみることだね。ボトムターンをどうやってやろうかなんて海の中でいちいち考えている人は少ないかもしれないけど、テイクオフしてフェイスを降りていった後、ボードがどれだけ安定しているのか、どれだけレールが入っているのか、本当はしっかりと感じとる必要がある。ボードに乗り込めば乗り込むほど、レールを傾ける際にどうなっていくのか予測がつくようになるはずさ。」

「フロントサイドもバックサイドも、基本的なメカニズムは同じ。基本的に、波のボトムでリップを見て、適切な角度にレールが傾くよう圧をかける。そうすると、波のトップの行きたい方向にボードが向くはずだ。」

良いボトムターンをするコツ

Tom:「本当に良いボトムターンの場合、スピードとパワーを維持しながら、スプレーを飛ばすようなトップターンにスムーズに移行できる(動画の1:59~)。それに対して、ボトムでホップするようなボトムターン(動画の2:05~)は、波のトップでもホップするような形になってしまう。この場合、スピードもパワーも無くなってしまって、テールを放り出すような状態になるはずさ。」

「僕のサーフィンが大きく進化したのは、(波のボトムで)もう少し待つように言われてからだね(動画の2:15あたり)。ボトムで待つのは凄く長い時間に感じるかもしれないけど、すぐにトップを目指すのではなく、待つことが重要。

トム・カレンなどのスーパースターを観てごらん。彼らはボトムで1秒、いや実際のところ0.5秒くらい待つタイミングが違うはずさ。少し待つだけでスピードが生まれ、タイミングやポジショニングが変わり、より大きなターンができるようになってくるはずさ。」

以下の動画の1:14あたりでトム・カレンのボトムターンを見ることができるが、ボトムでしっかり待ち(タメ)を入れていることがお分かりになると思う。

Tom:「ボトムターンは全ての起点になるけど、時には波のフェイスからあまり離れすぎないほうが良い場合もある。

フラットなセクションでは、ボトムターンは軽めにしよう。そして、大きなトップアクションができそうなセクションが来たら、パワフルなボトムターンを仕掛けよう。」

波の状態や仕掛ける技に応じて、ボトムターンは変えるべきである。それがボトムターンは難しいと言われる所以でもあるが、大きなアクションの発射台となるパワフルなボトムターンから、タルいセクションを乗り越えるための軽めなボトムターンまで、色々なバリエーションを使い分けるようになれば、アクションの完成度も非常に高くなるはずだ。

以下の動画で様々なバリエーションのボトムターンがスローで見ることができるので、参考にしていただけると幸いである。

デーン・レイノルズのアドバイス

最後にデーン・レイノルズがボトムターンのバリエーションについてコメントしているので紹介する。

デーン:「エアリアルをしたいなら、ボトムターンはあまり深くしないこと。バーティカル(垂直)方向に仕掛けるのではなく、45度くらいの角度でボトムターンを仕掛ける。

エアーの際にボトムターンを深くしすぎると、失速するよ。また、エアーではなく垂直なアプローチをするなら、ボトムターンは深くシャープにする必要がある。」

「フィンのセッティングが変われば、レールのプッシュの仕方も変わる。ツイン(2本フィン)の場合、スラスター(3本フィン)やクワッド(4本フィン)の場合よりもボトムターンを緩くする必要がある。クワッドの場合はツインよりも少しハードなボトムターンができるけど、それでもタイトなボトムターンは難しいね。やっぱりスラスターがコントロールとスピードのバランスが良い。シングル(1本フィン)の場合は、ラディカルなアクションに向いていないし、垂直なアプローチは取るべきではない。」

「完璧なボトムターンなんてものは無いよ。単に、波のフェイスをどのように使うのか、リップにどのように到達するのかを決める方法に過ぎないのさ。

スタイルの観点でいうと、色々なボトムターンがあるね。例えば、ジュリアン(Julian Wilson)のボトムターンは、ボードをあまり強くプッシュせず、そこまでレールも傾けない。ケリー(Kelly Slater)のボトムターンは非常にアグレッシブで、最高のボトムターンだね。

僕はケリーがカービング360°を仕掛けるときのボトムターンが好きだね。水の上で倒れこんでいるんじゃないかというくらい、本当に深くハードなボトムターンをするんだ。」


【クリックで別記事に飛びます】カービング360をケリー・スレーターが解説


すべての基礎となるボトムターン。自信のある人も、そうでない人も、上記のアドバイスを参考に、今一度タイミングやポジショニングをチェックしてみてはいかがだろうか。皆さんのスキルアップの一助になれば、誠に幸いである。

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