波乗りに関すること色々。

サーフィン初心者必見。テイクオフの練習について

コラム


多くのサーフィン初心者にとって、テイクオフが最初の難関であると思うが、この記事では、11度のASPワールドチャンピオンを獲得したケリー・スレーターからのアドバイスを紹介したいと思う。

サーフィン初心者の方はもちろん、初心者にレクチャーすることがある中~上級者も是非参考にしていただきたい。

※ここではサーフィンを始めて間もない人や、板の上に何とか立ち上がることができる人を「初心者」として定義している。パドリングをしてゲッティングアウトできたり、テイクオフからある程度サーフボードの上に立つことができるサーファーは、初心者の次のレベルである「初級者」と定義する。

スポンサードリンク

テイクオフ練習のためのボード選び


上の動画は、ケリー・スレーターがスポーツキャスターのグラハム・ベンシンガー(Graham Bensinger)にサーフィンをレクチャーしているものである。

ケリーは初心者であるグラハムにテイクオフをレクチャーするにあたって、幅が広く、重くないボードをチョイスしている。初心者用として、長いというだけでなく、幅の広さも意識しているところがポイントである。なお、通常ケリーが試合で使用するボード幅は18インチ弱だが、この動画では30インチ程度の幅をもつSUP:スタンドアップ パドルボードを使っている。

また、柔らかい素材を使ったボードであれば、怪我のリスクも軽減できるので、初心者にサーフィンを教えるためのボードを探している人にはお勧めしたい(例えば、こちらのボードなど)。

陸でのテイクオフ練習

腕立て伏せの要領で上体を押し上げ、前足の膝を胸に引き付ける。そして、ついている手の近くに前足を置き(上の動画の1:10あたりからを参照)、後ろ足をひきつけて状態を起こす。

サーフィンは海の中で行うスポーツであるため、練習できる時間とシチュエーションが限られている。そのため、他のスポーツと比べて非常に上達スピードが遅いと言われるが、特にテイクオフは陸上でのトレーニングで補うことができる。

陸上で不可能な動きは海の中でもできないので、海に入る前にできるだけシミュレーションをしておくほうが良いだろう。練習を繰り返せば、ケリーのようにテーブルでもテイクオフができるようになるかもしれない。


※左足が前、右足が後ろ(テール)のスタンスをレギュラーフッターといい、右足が前、左足が後ろ(テール)のスタンスをグーフィースタンスという。横乗り系のスポーツ(スケートボード、スノーボードなど)をする人は、いつもと同じで問題ない。分からない人は、違和感が少ないほうで練習するとよいだろう。

どのような波が初心者のテイクオフには適切か

ケリーがサーフィンを始めたフロリダは、浅く長い大陸棚があるため、波が海岸に近づくと多くのパワーとスピードを失ってしまう。そのため波のスピードは遅く、小さなサイズとなるが、このような波が初心者にとっては良い波であるとケリーは語っている。

一般的に良い波といわれる波は、それなりにサイズがあって速い波であるため、初心者の場合はテイクオフできずに波に巻かれたりすることが予想される。そもそも、波がブレイクする位置まで到達できず、白いスープに押し戻されてしまう可能性も高い。楽しさを感じる前に苦しさを多く感じてしまうと、そのまま辞めてしまうケースが多い。

また、仮に他のサーファーと一緒にサーフィンに行った場合、波が良いと放っておかれる可能性が高く、頑張って一人で海に入ったとしても、他のサーファーの邪魔をしてしまったり怪我をしたりするリスクがある。最初のうちは、なるべく易しい波でトライすることが望ましいと思う。

初心者にとっても大切なのはパドリング

パドリングはテイクオフにとって、いや、サーフィンにとって最も重要な項目である。他の人に押してもらったりジェットスキーで引っ張ってもらうのでなければ、パドリングなしにはテイクオフはできない。そもそもパドリングなしでは波がブレイクする位置まで行くこともできない。

初心者のうちから効率的なパドリングを知っておくことで、より多くの数のテイクオフをこなすことができるようになるため、その後の上達にも大きく関わってくるはずだ。


上の動画ではケリーのパドリングをよく観察しており、初心者が気を付ける項目としても重要なポイントが挙げられている。

頭を左右にぶらさないこと

頭をぶらしてしまうと、その動きに対応して体の別の部分も動いてしまう。これによって軸がぶれてしまうため、抵抗が増えて失速につながってしまう(動画ではYawingと表現している)。また、ぶれによってストロークする力が分散されて非効率なパドリングになってしまうが、ケリーのパドリングを見ると頭のぶれがほとんど無いことがお分かりになると思う。

さらにケリーの場合、ストロークの際にわずかではあるものの体をロールさせている。これによって、ストローク後に手をより前方に出しやすくなり、より力強いストロークを行うことができる。頭を左右にぶらすことなく、サーフボードのストリンガーを軸として少しだけロールさせるイメージをもつとよろしいかと思う。

ストロークの際に肘を下げないこと

ケリーのパドリングは、水面をキャッチしてからストロークをやり切るまで、肘が高い位置にあることが分かる。このようにストロークすると、水中でストロークの力が効率的に伝わるようになる。逆にストロークの際に肘が下がってしまうと、ストロークの前半において力をロスしてしまう。

頭を上げて、足を閉じること

これは慣れればすぐに改善される点なので、上の動画では特に触れられていないが、パドリングに慣れないうちは、すぐに顔が下がって足が開いてしまうことが多い。顔を上げて足を閉じることも意識しておくと良いと思う。

ミック・ファニングやジョンジョン・フローレンス、ジョエル・パーキンソンのパドリングを見ても、上記は共通する特徴である。のんびり波待ちをするのも良いが、波に乗らなくては上達しないので、適切なフォームでパドリングしつつ、多くの回数テイクオフにトライすることが上達の近道である。

まとめ

上記で述べたポイントを意識すれば、テイクオフは簡単にできるようになるはずだ。逆に、上記のポイントを知らずにテイクオフができず、サーフィンを辞めてしまうのはもったいない。周りの上手い人やスクールで、コツを教えてもらうのも一つの手だ。自分の力でテイクオフできるようになった時、きっとサーフィンの魅力に気づくはずだ。

著者プロフィール

Written by Jan
九州在住。サーフィン歴23年。
世界のさまざまなポイントでサーフィンすることを夢見る週末サーファー。

スポンサードリンク

コラム