サーフィンがつまらないと感じたら

  • 2021年1月19日
  • 2021年4月24日
  • コラム

サーフィンは本当に楽しいスポーツだ。でも、他のスポーツと比べると、楽しさが分かるまでに時間がかかると思う。サーフィンを始めた多くの人が楽しみを知る前に辞めてしまっているのではないだろうか。

この記事では、筆者がサーフィンにハマったきっかけや、サーフィンが本当に楽しくなるためのコツを紹介したい。

サーフィンを始めてみたものの「つまんないな、辞めようかな」と感じている人の参考になれば嬉しい。

サーフィンを始めたきっかけ

筆者がサーフィンを始めたのは、20年ほど前の初夏だったと思う。特に熱中するようなこともなくバイトに明け暮れていた頃だ。

当時、同じ店でアルバイトをしていた高校生のS君に「サーフィン楽しいですよ!」と誘われ、一緒にスポーツ量販店に行って長さ6’3幅18インチ弱の薄いショートボードを買ったのがきっかけだ。

実は、S君も初心者に毛が生えた程度の腕で、波乗りを教えてくれる人も周りにいなかったので、とりあえずメジャーなサーフポイントに行ってサーファー達を観察してみることにした。海に入っているサーファー達を傍から見ていると、簡単に波に乗っているように見えたので、買ったサーフボードを持って海に入ってみた。

見よう見まねでパドリングしてみたものの、バランスが取れず、姿勢を維持することすらままならない。そもそも沖に行けないし、せいぜい腹ばいのまま波打ち際のスープに押されるくらいしかできなかった(今思えば、全然初心者に向かないボードだったと思う)。

サーフィンの楽しみ方なんてさっぱり分からなかったが、サーフボードを買ってしまったので辞めるのももったいないと思い、とりあえずサーフィンを続けることにした。

全然うまくならなかった

それからしばらく、週二回程度、独りでインサイドで練習する日々が続いた。数か月経ってもテイクオフなんて夢のまた夢、ぎこちない波待ちをするか、スープに押されて一瞬ボードの上に立つくらいしかできなかった。

そのうち夏が終わり冬が近づいてきて、海パンTシャツだと流石に我慢できないほど寒くなってきたので、たまたまデパートの中で見つけたサーフショップでウェットスーツをオーダーすることにした。バイトをしまくっていたお陰で少し懐に余裕があったので、しっかりとしたブランドのセミドライフルスーツを選んだ。

程なくしてウェットスーツが出来上がり、試着してみたらサーファーっぽい見た目になったので、何となくサーフィンが上手くなったような気がした。

すぐに海に行ってテイクオフの練習をはじめたら、一発目で派手にパーリングした。立ち上がって見てみると、フィンがウェットスーツの太もものところにグッサリと刺さっていて、おろしたばかりのウェットスーツが大きく裂けていた(幸い、ウェット生地と生身のあいだの隙間にフィンが刺さった状態だったので、大怪我にはならなかった)。

他にも、サーフィン中に首からぶら下げていた車のカギを無くしたり、肋骨にヒビが入ったりと色んなハプニングがあったが、海でパドリングすると体を鍛えられるし、時間を有意義に使っている気がしていたので、サーフィンは辞めなかった。

今振り返ると、そのころはサーフィンそのものが好きだったのではなく、サーフィンをやっている自分が好きだったんだと思う。

そうこうしているうちに、体が少しずつ慣れてきたんだと思うが、タイミングがなんとなく分かって、やっとうねりからテイクオフできるようになった。正確には、波が崩れるまえにボードから立ち上がって、なんとかまっすぐ前に進めるようになった。

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サーフィンの魅力を知った瞬間

本当にサーフィンにハマりだしたのは、それから少し経ってから。確かサーフィンを始めて1年くらい経った頃だと思う。

当時通っていたビーチはメジャーなサーフポイントだったが、海の中で人が少ない場所を選んで、ひっそりと立ち上がる練習をしていた。その日の波のサイズは腹くらいで、当時の自分にとってちょうど良いコンディションだった。

何となくいつもよりスムーズに立てる気がして、立ち上がるときに目線を先にもっていくと、自然と横に進むことができた。おそらく5秒も乗れなかったはずだが、いつもより大分長く乗れたように感じた。波に押される感覚やスピード感、見える風景は未知の体験だった。やっとそこで、「サーフィンができるようになった」と思えた。

その一本は、今も鮮明に覚えている。それから何年もたった今でも、当時の感覚が根底にあって、いまだにサーフィンを楽しく感じるのだと思う。

サーフィン辞めよっかな、と思っている人へ

そもそも海が嫌いな人はさておき、海が好きでサーフィンをやったことがある人は、横に行けるようになるまで、何とか続けてほしいと思う。

筆者は、横に行けるようになってから、それまで修行でしかなかったサーフィンが、本当に楽しくなった。

遠回りだった自分の体験をふまえ、横に行ける段階までサーフィンを続けるために重要だと思うことを紹介したい。

そもそもサーフィンは続かない人の方が多い

20年ちかくサーフィンを続けているので、これまで何度か人にサーフィンを教えることもあった。サーフィンの楽しさを知ってもらいたくて、一生懸命教えていたつもりだが、辞めていく人の方が多かった。

海から上がったあとに「初サーフィン、どうだった?」と聞けば、サーフィンを続ける人とそうでない人は、反応で何となくわかる。続ける人は、本気でまた次も行きたいという気持ちが伝わってくるが、そのまま辞める人は「楽しかった」「きつかった」という感想で終わる。数十人にレクチャーしたと思うが、続くのは10人中1人か2人くらいだ。

では、なぜ辞めていく人の方が多いのか。もちろん、筆者の教え方が悪いということも否めないが、冒頭で書いたとおり、サーフィンは楽しさが分かるまでに時間がかかるという点がネックだと思う。

ビギナーがサーフィンをつまらないと思うのは、至極当然のことなのだ。楽しくなるまでは修行と割り切るのも良いだろう。

サーフィン仲間は大切

サーフィンをするにあたって、仲間の存在は本当に大きい。筆者の場合は最初にサーフィンに誘ってくれたS君がいたので、時々一緒に海に行ったり、サーフィンについて色々相談できたことが大きかった。

スクールやサーフショップでコミュニティに入るのも一つの手だし、意外と身近な知り合いがサーフィンをやっていたりする。今の時代、ちゃんと探せばサーフィンをやっている人とコンタクトを取るのはそれほど難しくないはずだ。

特に、自分よりも上手な人と海に行けば、学ぶことが多い。サーファーは教えるのが好きなひとが多いし、いざという時のヘルプも頼りにできる。

ただし、良い波の時に上手なサーファーと一緒に海にいくのは注意が必要だ。一般的に波情報などで「良い波」と言われるコンディションは、初心者向きではない。自分の力量を超えるコンディションで海に入ると危険だし、無理に入ったとしても楽しめないだろう。

なので、自分と同じコンディションで楽しめる仲間も大切だ。とにかく、サーフィン仲間は多ければ多いほど良い。

自分に合ったサーフボードを使うのも大切

サーフィンがうまく行かなくてつまらないと感じている人は、使っているボードが自分に合っているか上手なサーファーに聞いてみよう。

自分に合っていないボードを使っていると上達スピードは遅くなるし、逆に自分に合ったボードはサーフィンのレベルを上げてくれる。横にいけるようになるまでの時間も短くできるはずだ。

まとめ

サーフィンの楽しさを知ったあとも、やればやるほどサーフィンは楽しくなる。やればやるほどというのは、サーフィン自体のみならず、そのためのトレーニングであったり、ボードやウェットなどの道具を買うこと等も含む。ちなみに、筆者は最近断酒をしてダイエットをしたところ、体が軽くなってサーフィンの調子が良くなったので、サーフィンがもっと楽しくなった。長くサーフィンを続けていても、ステージに応じて新たな楽しみ方が見つかるのがサーフィンの一つの魅力だ。

この記事が、ビギナーだけでなくベテランサーファーにとってもサーフィンの新たな楽しみを見つけるきっかけとなれば、本当に嬉しく思う。