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アル・メリック(チャネルアイランズ)サーフボードの生産国

アルメリック

現在、サーフボードの多くはマシンシェイプによって生産されており、理屈さえ分かっていれば職人やサーファーでなくても有名ブランドと同様のサーフボードを作ることができる。

アル・メリック(チャネルアイランズ)のサーフボードにおいても、多くはマシンシェイプによって製造されており、カリフォルニア本社の他にも世界各地に生産拠点を持っている。本社以外の生産拠点は、ライセンス契約※1した工場であり、オーストラリアや南アフリカを始め、様々な国で製造されている。

サーフボードの細かい寸法値はコンピュータ上に正確に保存されるので、データとCNCマシンさえあれば、ロッカーやアウトラインを正確に再現したボードが製造可能なのである。アル・メリックのライダー、ジョーディ・スミスの出身である南アフリカでは、ショッピングセンターでマシンシェイプの光景が見学できる。

※1…他の企業が開発した技術・設計ノウハウに対してライセンス料を支払い、ライセンス受諾者のリスクで製品を製造する方式をライセンス契約という。

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生産国ごとの違い

マシンによるプレシェイプ工程では、生産国が違っても大きな差は出ないが、マシンシェイプ後の人間の手による工程では、作り手によってサーフボードの品質が大きく変わる。また、フォーム(ブランクスともいう)や樹脂など使用される材料が生産国によって変わる場合がある。

そのため、本社のサンタバーバラ工場で製造されたボードこそがオリジナルであり、ライディングの調子が良いというユーザーも多い。国内正規代理店でアル・メリックをカスタムオーダーする場合、サンタバーバラ工場での製造を指定できる場合があるので、こだわる方はオーダーの際に確認してみてみよう。

形状の違い

工場が変われば、各工程の担当者も全く違うので、手作業による部分は工場ごとでどうしてもばらつきが出る。同じモデル・サイズでオーダーした別の生産国のアル・メリックボードを比べると、レールの感触やテールのエッジ形状が別物だったという話もあるが、たとえ本社のサンタバーバラ工場で製造されたボードでも個体差は当然あるので、どこの工場が良い・悪いというのは一概には言えない。

アメリカ産以外のボードでも、最近のモデルにおいては、明らかに品質が悪いという新品ボードは少なくなってきているように感じる。少なくとも筆者が試したボードは、いずれも問題なく楽しめるものであった。ライセンス製造においても、チャネルアイランズ社で定められている品質コントロールのもと、ある程度安定した品質で生産されているものと思われる。

材料の違い

チャネルアイランズサーフボードでは、アメリカで生産されるボードはアメリカ製フォーム、アメリカ製レジン(樹脂)が使用されている。オーストラリアで生産されるボードは、オーストラリア製フォーム、オーストラリア産レジンが使われている。

Burford社などのオーストラリア製フォームは若干重いがへこみにくく、US Blanks社などのアメリカ製フォームは軽いがデッキがへこみやすいという傾向があるので、オーダーの際にグラッシングで調整することを考慮しても良いだろう(【クリックで別記事に飛びます】アル・メリックのグラッシングについて)。

なお、その他の生産国でも、オーストラリアやアメリカ製の材料が使われることが多いようだ。たとえば、インドネシアや欧州(フランス)で生産されるボードのブランクスは、オーストラリア製が使われている。

グラッシングの違い

アル・メリックサーフボードの場合、シェイプ工程を行った工場とは別の提携工場でグラッシングが行われていることが多い。アメリカ産の場合は、本社のほかにカリフォルニアの提携工場(OceanWorks社など)、オーストラリア産のグラッシングはオーストラリアの提携工場(GlassLab社など)でグラッシングが行われている。

他には、欧州産のボードはEuroglass社など、他の大手ブランドとも提携しているグラッシング工場がメインであり、仕上げはある程度丁寧である。

日本人と外国人のサーフボードの捉え方の違い

サーフボードを消耗品ととらえる傾向が強い海外と比べて、日本ではサーフボードを芸術品としてとらえる傾向が強く、几帳面なタイプも多い。たとえば、性能に大きな問題がない小さな気泡※2やキズは、海外では問題とされないが、日本ではそれを低品質と捉える人もいる。

※2…ブランクスをガラスクロス繊維で巻く工程(ラミネート)において混入した空気が樹脂表面に浮き出て、余分な樹脂を削る(サンディング)工程の際に、空気で樹脂が空洞となっている部分の表面が削れ、1mmほどの小さなへこみになる場合がある。ピンホール、エアバブルと呼ばれる。人によっては、これをオーバーサンディング(削りすぎ)と判断する場合がある。

アル・メリックサーフボードの中には、アメリカでシェイプしたフォームを、日本の工場(千葉のカルホルニアハワイプロモーション社(CHP)や四国のSMAC)でグラッシングしたものもある。これらの工場では、日本人基準で品質チェックを行うため、海外では問題ないとされる外観異常についてもきちんと修復されるため、仕上げが非常に綺麗である。

生産国の見分け方

一番有名なのは、日本正規品に限り、ディケールの「SHAPES DESIGNS」の前の小さいヘックスロゴが赤いものに指定できるというものである(これは、日本の日の丸の赤を意識しているという話もある)。他には、デッキのサイズ表記で見分ける方法もあり、ハワイ製造品はCI、オーストラリア製造のものにはCIAと記載されている場合が多い。

また、テールにグラッシング工場のディケールが入っていれば、どこの工場かによって生産国を見分けることができるし(ディケール例1)(ディケール例2)、目が肥えた方は仕上げの品質で日本仕上げかどうかを見分けることもできるかもしれない。

なお、上記はポリウレタン(PU)フォームとポリエステルレジンを使ったスタンダードな製造方法の場合である。アル・メリックの現行モデルの場合、Flex BarをはじめXTRやVarial Foamなどの新素材ボードもオーダーが可能である。

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